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ネットフリックスの地面師たちを観て

 ネットフリックスの地面師たちという作品が人気です。
地面師を含む詐欺師の話は、後を絶ちません。
うまい話が来たら、周囲に相談しましょう。

 ネットフリックスで人気一位になっているのが地面師たちという作品です。観ていない人のために簡単に説明すると、地面師というのは土地の所有者に成りすまして、買主から土地代金をだまし取る詐欺師の一味です。所有者役、仲介業者役など複数の人間がかかわっており、信用をつけるために弁護士が関係者になっているケースもあります。ちなみに、弊所の創業者は、地面師たちの元ネタの地面師を始め何度も地面師と遭遇しているそうです。念のために言うと、地面師の仲間ではありません。

作品の元ネタは、大手上場不動産会社が●十億円をだまし取られた事件がベースになっているのですが、誰もが怪しいと思うような案件であったにもかかわらず、取引に突き進んでいく様子は、顧問弁護士や法務部があっても、騙されるときは騙されるものだなあと思わされます。

私たちの周りにも、地面師たち以外の詐欺師がうまい話を持ってくることがあると思います。最近の流行りは仮想通貨、オフィス機器のリースなどですが、商材は様々でもある点が共通しています。

詐欺師は必ず、高利回り、儲かります、元本は保証されていますなどと言ってきます。絶対もうかる、損しないなどということは世の中には有り得ないことは冷静なときはわかるのですが、ちょっと儲けたいと思うと話を聞いてみようかなと思ったりします。この時点で半分以上は騙されていますね。

次に言われるのが、「この話はあなただけです」、「今週中なら」、というような特別感、限定感のあるような言葉を伝えてくることです。はっきり言いますが、そんないい話にあなたが選ばれるはずはありません。もっとお金持ちのところに話が行くはずです。

仕上げに使われる言葉が、私もお金持ちになった、あなたもそうなれますと言って、お金を受け取ったら、お友達も紹介してくださいです。詐欺師にとっては、一粒で二度おいしいですね。

では、詐欺話かと思ったらどうしたらよいでしょう?まず行うべきは、周囲にいる信頼できる人に相談することです。弁護士などは詐欺のケースを取り扱うことも多いので適任ですね。時々、話を聞いてもらいたいということで顧問先の方などが、詐欺師を連れてきますが、彼らは弁護士の前でも嘘八百を堂々と並べたてます。しかし、残念なことに持っている資料や話のつじつまが合わないことで、ぼろが出ます。地面師たちの事件でもだいたいは怪しいと思う機会があるのですが、冷静な意見を述べるよりも取引したいという欲が大損をさせてしまうわけです。

結論として、うまい話はない、自分にそんな話が来たら騙されると思うっていうのが、一番自分を守る方法としては確実ですね。

以上

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