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国が備蓄米を放出しても米が安くならないのは、法律上問題はないか

 米の価格が高いので、政府は備蓄米の放出を行っています。
 しかし、米の小売価格は下がらず、消費者にはメリットがありません。安く仕入れたものを安く売らないことは、法律上問題はないでしょうか。

 日本人の主食である米。米の価格が昨年秋からかつてないほど高くなっていることは、消費者の家計を直撃し、政府としても備蓄米を3次にわたって放出するなど対策を取っていますが、価格の下がる気配はみられません。メディアでは連日、米の価格について報道していたところ、農林水産大臣が米を買ったことがないと失言して更迭されるなど、ドラマのような展開になっていますが、結論として米の価格は下がる気配をほとんど見せません。

 新しい農林水産大臣は、備蓄米の放出を、入札(競争で売り渡す)から随意契約(個別に売り渡す)に切り替える方針のようですが、果たしてどれくらいの価格で消費者に届くのかは未だ明らかではありません。
 備蓄米は政府が保有しているもので、国民の税金で買い上げられたものですから国民の財産です。実際に流通する場合には業者が必要ですので、一定の価格で販売しないといけませんが、消費者に届くときに安くなってないことにはみんなが疑問を持っているところです。
 仮に、業者が政府から安く買って、それを高く消費者に売っているとします。そのような取引で利益を得ることは、法的に問題はないでしょうか。

 法律的に見ると、備蓄米には、政府と業者の売買、業者と小売店の売買(小売店から消費者に売られます)の二つが存在することになります。法律的には、二つの売買は別々ですので、仕入れた米をいくらで売るかは、業者の自由となります。つまり、安く買って高く売るという商売の原則通りの行為となります。政府から買い入れるときの価格などの条件は政府と業者の合意により、業者と小売店の間の価格条件も業者と小売店の合意によること、これを契約自由の原則と言い、自由な経済活動が認められている社会では非常に大切なことでもあります。

 でも、なんとなく釈然としないところも残りますね。元々国民の財産ですから。そういう場合、二つのアプローチが考えられます。

 一つは、政府が業者に米を放出するときに、小売りへの売却に条件を付けることです。例えば、仕入価格の何パーセント以上の利益を載せてはいけないとか。このような条件を付けることも契約自由ですからできますが、実際には業者が売る際の縛りとして不自由なのでなかなか難しくなります。

 そこで、競争入札を避けて、随意契約でそもそも業者の仕入れ価格を下げてしまうということが考えられます。先ほどの条件を付けることが法律的なアプローチなら、随意契約での放出は経済学的なアプローチと言えるでしょうか。この場合の問題点は、業者が小売に販売する際の価格を縛れないので、結局米の価格が下がらないのではないかということです。いずれにせよ、早く米の価格が下がって、美味しいご飯をお腹いっぱい食べたいですね。

以上

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