2025.09.22

最低賃金が引き上げられます!

 令和7年度(2025年度)の地域別最低賃金の答申が厚生労働省から公表され、各地で“給与の下限”が改定されることになります。引き上げ幅は過去最大で、すべての都道府県で1000円を超えることになりました。今回は、東京・大阪・愛媛の新しい最低賃金と、その適用日、さらに「賃金が最低賃金を下回っていないか」を確認する方法を分かりやすく紹介します。

 改定された地域別最低賃金と適用日は、次のとおりです。

地域最低賃金(時間額)適用開始日
東京1,226円令和7年10月3日
大阪1,177円令和7年10月16日
愛媛1,033円令和7年12月1日

 適用開始までに、最低賃金を下回っていないかをチェックし、下回る場合には改定を行う必要があります。

最低賃金の対象となる賃金とは、毎月支払われる基本的な賃金であり、割増賃金(時間外・休日・深夜)、通勤手当、家族手当、精皆勤手当、臨時の手当(結婚祝い金など)、賞与などは含まれません。つまり「基本給や職務手当などの毎月支給される賃金部分」が最低賃金との比較対象となります。

では、最低賃金を下回っていないかは、どのようにチェックしたらよいでしょうか。

時給制の場合は簡単で、そのまま時給額と最低賃金を比較します。

日給制や月給制の場合、歩合制などの場合は、次の方法でチェックします。
1. 賃金から最低賃金の対象外となる手当等を除きます。
2. 残った金額を労働時間で割り、時間当たりの賃金額を算出します。
   ・日給制の場合:日給を1日の所定労働時間で割って、時間額に換算して比較します。
   ・月給制の場合:月給を1か月の平均所定労働時間で割り、時間額に換算して比較します。
   ・歩合制・出来高制の場合:支給額を実際の労働時間で割って比較します。
3. 計算した時間額が地域別最低賃金を下回っていないかを確認します。

支払形態や手当の構成によっては、知らずに最低賃金を下回ってしまう可能性があるため、この機会にぜひ確認することをおすすめします。

 最低賃金を下回る賃金を約束していたとしても、その契約部分は無効となり差額支払義務が生じます。また、労基署の是正勧告を受けたり、50万円以下の罰金などの刑事罰が科される可能性もあります。

中小企業にとっては少なくない負担となってしまいますが、業務改善助成金の拡大、賃上げ促進税制の強化など、政府も様々な施策を打ち出しています。生産性の向上と賃上げに取り組みましょう。

以上

メルマガ登録

弁護士が執筆するコラムを、メルマガでも配信中。
実務に役立つ法律情報を、あなたのメールに直接お届けします。

メールアドレスを入力して
お申込みください。

ページトップへ移動