2026.07.13

ステマによる景表法違反にご注意ください!

 去る6月29日、消費者庁は高光製薬に対しステマによる景表法違反で措置命令を行いました。

 今日、企業の広告宣伝は、テレビや新聞からSNSへと大きく移り変わっています。特に、InstagramやX、TikTokなどで、実際の利用者が商品を紹介する投稿は、消費者にとって身近で信頼しやすい情報源となっており、私も頻繁に目にします。

 しかし、その「口コミ」が実は企業の依頼による広告であるにもかかわらず、その事実が分からない形で表示されていた場合、「ステルスマーケティング(ステマ)」として景品表示法違反となるおそれがあるので要注意です(ちなみに、約3年前の2023年10月10日配信のメルマガにて、同月1日よりステマが景品表示法違反として規制の対象となることをお伝えしております。)

今年6月29日、消費者庁は、高光製薬株式会社に対し、景品表示法に基づく措置命令を行いました。
本件は、ステマ規制の適用事例として、参考となるものですのでご紹介します。

高光製薬は、子ども向けサプリメント「ノビルン」「ノビルンC」の販売促進のため、募集に応じた第三者へ商品を無償提供し、SNSへの投稿を依頼していました。さらに、その投稿写真を自社の公式ホームページや楽天市場、Yahoo!ショッピング内の商品ページに掲載し、「SNSでも大人気!」などと紹介していました。

 しかし、これらの投稿は、企業から依頼を受けて投稿されたものであることが明示されていませんでした

消費者庁は、この表示について、「企業が内容の決定に関与した事業者の表示」であるにもかかわらず、一般消費者には第三者の自然な口コミのように見える表示であり、「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難な表示」に該当すると判断しました。

では、どのような表示にすればよかったのでしょうか。ポイントは、「広告であること」が消費者に明確に分かるかどうかです。例えば、「広告」「PR」「プロモーション」「企業から商品の提供を受けています」 などの表示が適切になされていれば、問題とならなかったと思われます。逆に、広告であることを隠して、「本当に使ってみた感想です」「みんながおすすめしています」と受け取られるような表示は、ステマに該当する可能性があり危険です。

 また、本件で特に注目すべきなのは、高光製薬が第三者に報酬を支払ったわけではなく、「商品を無償提供し、投稿を依頼した」という点です。つまり、「お金は払っていない。」「モニターをお願いしただけ。」「自由に感想を書いてもらっただけ。」という場合でも、企業が投稿を依頼し、その内容を販売促進に利用していれば、ステマ規制の対象となり得ます

中小企業においても、インフルエンサーへの商品提供、モニター募集、レビュー投稿キャンペーンなどを活用するケースが増えています。「PR」「広告」などの表示が適切になされているかどうかを必ず確認するように、社内でも認識を共有しておくことが肝要です。

以上

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