2026.04.13

副業どこまで認める?

 社員から副業したいと言われたらどうしますか?
そもそものルール(就業規則)を定めましょう。
本業と副業のバランスが大切です。

 先日、夜の街で顧問先の接待を受けていると、自分のことを(一方的に)知っている女性が対応してくれたということがありました。どうやら、昼間は同業の事務所で働いているようです。
「副業を認めるべきか」、「認めるとしてどこまで制限できるのか」などと言う相談を受けることも増えてきました。昔は副業を考えると言うこと自体考えられなかったのですが、ニュースでも副業が取り上げられるなど、時代が変わったなあと言う思いを強くします。経営者としては、社員に仕事に専念してもらいたいので、副業OKの動きを苦々しく思う方も多いかと思います。
 
 しかし、時代は、副業絶対禁止の時代ではなく、人手不足の中、認めるのかどうか、認めるならどこまで制限するのかなどを、バランスよく判断する必要があります。
まず、社員がどんな行動をするのかは基本的に自由であり、就業時間中に仕事に専念するのは雇用契約に基づいて給与を支払っているからです。
9時から17時まで働いている社員が、9時より前、17時より後に何をしようが自由であり、副業絶対禁止!とルール定めても裁判所で無効とされるリスクがあります。
ただし、以下のような場合には副業を制限することも合理的理由があるとして有効と認められることがあるでしょう。

 例えば、フルタイムで働く正社員が、24時間営業の飲食店でバイトをして睡眠不足になり、遅刻や欠勤、仕事のミスが増える場合です。このような問題を解消するために副業を制限することは可能です。
また、営業マンが休日に会社の商品と同じような商品を販売することもダメでしょう。顧客のリストや購入希望商品などの重要情報、営業ノウハウなどが流出するリスクもあり、予め副業を制限することは合理的と考えられます。
最近の問題として、SNSでのバイトで社員の名前が知れ渡ったり、社会的に問題があると考えられる会社でアルバイトしたりすることで、会社の評価が下がってしまう場合も問題です。本人だけの問題ではなく、職場の情報もネット上で拡散することで会社にマイナスイメージがついてしまうこともあるからです。
考えてみると、副業の制限も簡単ではありません。ルールを作るときはいろいろなケースを考えておかないといけませんね。
全面禁止が時代にあわないとして、
・副業は原則認めるが、事前申請・許可制とする
・競合他社での就業や、機密情報の利用は禁止する
・長時間労働につながる場合は見直しを求める
といった形でルール(就業規則)整理しておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
そして、実際の運用で全てを禁止せず、許可の例を作ってみることです(労務では、ルールが実際に機能しているのかは常に裁判所が気にします)。
副業は、人材確保やモチベーション向上につながる一方で、情報漏洩や労務管理のリスクも伴います。自社の実情に合わせたバランスのよいルールを定めましょう。

以上

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