コラム
勝手に安売りするなよ!メーカーの深い悩み

自社の商品がネットなどで安売りされていたりします。
安売りは商品やブランドのイメージを傷つけます。
価格統制の難しさに気をつけましょう。
メーカーが長い時間とたくさんの労力で作り上げた商品は、そのブランド力も加わってドル箱となり、取引を求める業者も後を断ちません。
ところが、ある日突然、安売りされていると取引業者から連絡が入ったりします。商品が売れれば売れるほど薄利多売を考える業者が現れるのです。特にネット販売している業者は経費率が低いので、このような行為に走りがちです。
メーカーとしては、商品やブランドの価値を守るために、安売りはダメ!と強く言いたいところです。
しかし、その思いが行き過ぎると独占禁止法と言う難しい法律に違反する可能性があるので注意が必要です。
先日も、公正取引委員会が、世界的なサングラスメーカー(の日本法人)に対し、独占禁止法上の「再販売価格の拘束」の疑いがあるとして、改善計画を出させました。
同社は小売店に対し、自社が定めた価格以上で販売するよう求めるとともに、一定以上の値引きやポイント付与、クーポン配布を行わないよう要請していました。
また、新商品のオンライン販売開始時期まで制限していたそうです。さらに、一部の小売店は「従わなければ取引できなくなるかもしれない」と言うプレッシャーがかかっていました。
独占禁止法では、価格や相手方について自由な取引を保障しようとしているので、メーカーが、取引業者の販売価格に下限を決めたりするのは禁止されています(本は例外とされています)。
そして、決めるだけではなく、
「希望小売価格だから守ってほしい」
「他社も価格を合わせている」
「値下げするなら今後の取引を考え直す」
など、お願いや脅しのような発言も、実質的に販売価格を決めているとなるとアウトになるのです。
最近は、ECサイトでの販売も一般化していますが、ポイント還元やクーポンの配布、期間限定セールなども実質的には価格に影響を与えるため、メーカーがこれらを制限することも、アウトになります。
会社は、当然、商品やブランドのイメージを維持したいものです。
例えば、品質管理や販売方法、店舗のサービス水準などについて一定の基準を設けることは認められる場合がありますが、白と黒の境界は微妙です。
価格政策や販売戦略を考えることは大切ですが、法律を意識せず自社の利益だけを求めると思わぬ落とし穴に陥ります。
独占禁止法など、難しそうな法律の知識は、AIで調べようにもそもそも知識がないと質問できません(AIも質問内容で答えが変わるのが恐ろしいところです)。
生半可な知識に頼らず、しっかり弁護士と協働して、会社を発展させましょう。
以上
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