メルマガ Mail magazine

会社の株主が、1人と2人以上でどう違うのか

 会社の株主が一人きりの場合、会社の意思決定は一人で判断できます。
2人以上の場合、定款や会社法の定めるルールに従うことが必要です。
意外と見落としがちですが、重要な違いです。

 株式会社と聞くと、一般的にたくさんの株主がいる上場企業をイメージしますよね。SNSやメディアでも毎日取り上げられていますし。でも、会社全体の中で見ると0.1パーセントくらいしか上場企業呼ばれる会社はなくて、残りの99.9パーセントは非上場の中小企業と呼ばれる会社です。このような中小企業の多くは、社長が100%株主であるか、あるいは、家族や友人・知人など数名が株主であることが多いです。昔々は、7人以上株主になってくれる人がいないと会社を作れませんでしたが、今の会社法ではそういうルールは無くなっています。歴史のある会社は注意が必要ですね。

 さて、会社にとって株主はどういう存在でしょうか。一言で言うと、オーナーであり、最終的な決定は全てオーナーである株主が決めるというものです。
株主が一人であれば、オーナーも一人ですから全部決めてしまうことができます。社長が議事録にサインすればそれで手続完了ですね。

 では、オーナーである株主が二人以上になると二人(または全員)の意見が一致すればよいですが、そうでない場合は多数決によって決めることになります。多数決がちゃんと行われているかどうかで揉めないように、会社法はいろいろと手続に関するルールを定めており、ルールに違反している場合は手続自体が無効とされるケースもあります。ですから、ちゃんとルールを守って会社を運営する必要が出てくるのです(面倒ですけど、それが世の中です)。
 しかも、少数派のオーナー(株主)も何も言えないわけではなく、会社という自分の財産を守るために、会社法でいろいろと権利を主張することができるようになっています。

例えば、会計帳簿を閲覧する権利、株主総会を開催するよう求める権利、取締役の違法行為について会社に代わって損害賠償請求する権利などがあります。ちょっとしか持ってないんだから黙っといたらええねんというわけではなく、きちんと対応しないと裁判になって、手続がやり直しになったり、多額の賠償金を支払わされたりします。
もう一つのリスクは、友人などと半分ずつお金を出し合ったり、相続で後妻さんと先妻の子どもたちが株主になったり(法律通りの相続だと半分ずつになります)して、過半数を持っている株主がいない場合です。この場合、何かしようとしても相手が反対であれば拒否されると身動きが付かなくなってしまいます。なんでそんなことしたんだって思うかもしれませんが、意外とそのような相談が多いのです。

 このように株主をどうするかというのは、実はリスク管理として重要なので、一人株主の会社では株主の相続に予め備えておくこと(どんな株主もいずれ老いて死にます)、二人以上の株主がいる場合は、株主間で対立が起こった場合はどうするかという備えをすることが極めて大切です。

以上

関連記事

PAGE TOP

COPYRIGHT © SHINWA LAW OFFICE ALL RIGHTS RESERVED.