住所変更登記の放置はNGです!
不動産の所有者が住所や氏名を変更した場合、本来、所有者が申請してその情報を登記に反映させなければなりません。しかし、これまでは必ずしも申請が行われず、長年更新されないケースも多く見られました。たとえば、新しくマンションを購入してリフォームし、その後に入居する場合を考えてみると、購入した時点(登記申請の時点)では、前の住所で登記がなされますが、その後入居したタイミングで住所変更登記をわざわざする人は少ないのではないかと思います。この結果、登記情報の正確性が損なわれ、所有者不明土地の増加など社会問題が深刻化していす。こうした課題に対応するため、令和8年4月1日から住所変更登記が義務化されることになりました。
義務化の内容としては、所有者の氏名や住所に変更があった場合、変更の日から2年以内に変更登記を行う必要があります。登記を怠った場合には登記官から催告がなされますが、正当な理由なく放置していると過料が科される可能性があります。要注意なのは、施行日前に生じた変更も対象とされる点です。施行日前の変更については、令和10年3月31日までに変更登記申請をする必要があります。
一方で、所有者自身が毎回申請を行わなくても済む仕組みとして、法務局が職権で変更登記を行う、「スマート変更登記」が導入されます。これは、所有者があらかじめ氏名・住所・生年月日といった検索用情報を法務局に登録しておくことで、登記官が住民基本台帳ネットワークなどの情報と照合し、住所等の変更を確認した際に、職権で変更登記を行ってくれる制度です。
この制度を利用するためには、事前に検索用情報の申出を行う必要があります。申し出は、既にできるようになっていますので、忘れないうちに済ませておくことをお勧めします。
なお、DV被害者等で最新の住所を登記に反映したくないという場合もありえますが、職権登記であっても、事前に法務局から変更登記をするかどうかの意思確認が行われ、勝手に登記がなされるわけではありません。また、生命・身体に危害が及ぶおそれがある状態にあって避難を余儀なくされている場合など、正当な理由がある場合には、住所変更登記をしなくても過料が科されることはありません。
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