カスタマーハラスメントをやっつける秘策
社会のストレスが増すと、理由のないところにまで文句を言う人が増えてきます。
高齢化や、社会の変化でストレスに弱い人が爆発するのは、避けられません。
お客様を大切にするよう従業員に言うのは大切ですが、何でもOKではありません。
カスタマーハラスメント、最初は変わったカタカナ言葉でしたが、今では誰でも知るようになりました。それだけ、文句を言うお客様が多くなったということでしょうか。
コンビニや百貨店、スーパーなどの小売業、病院や介護施設などで、見かけられたこともきっとあるでしょう。
延々と同じような話を繰り返し、長時間にわたって対応する人を困らせるタイプ。
何回も、何回も同じ話をしにやってきたり、電話をかけてくるタイプ。
大きな怒鳴り声を上げて暴言を吐き、中には身体的な危害を加えようとするタイプ。
俺はえらいんだというような意味のない話をして威張っていうことを聞かせようとするタイプ。
SNSなどのインターネット上での誹謗中傷を行うタイプ。
これらの行動の中には、犯罪行為に該当する場合もありますが、大半は民事上の問題として当事者で解決する必要があります。
本来は、「お客様」として丁寧に対応する対象であった人が、いつの間にかモンスターとなってクレーマー化するのです。最前線で対応している社員の人たちは、元々、「お客様」であると思っていることもあり、なんとか納得してもらおうとしますが、逆に炎上してしまい、いつまでたっても解決しないこともあります。
この場合、①他のお客様への悪影響もあり、会社の評判や信用、さらには営業成績にもマイナスである、②対応した従業員が精神的に疲弊し、鬱になってしまったり(労災です)、人手不足にもかかわらず退職してしまったりするということが起きてしまいます。
モンスター化するお客様は増える一方と予想され、会社や従業員を守ることは必須です。
では、どうしたらよいのでしょうか。
時に現場に警察が駆けつけてくれるケースを見たことがあるかもわかりませんが、警察に対して暴言吐き続ける人はほとんど存在しません。そうです。ここに重大なヒントが隠されています。
モンスターたちは興奮し、コントロールすることができなくなっているように思いますが違うのです。ちゃんと、相手を見て話をしているのです。
そこで、①対応した社員が、できないことはできないと毅然とした対応をする、②しつこい場合は、上司等責任者が対応する、③それでも解決しないときは弁護士等外部の専門家に委ねることとし帰ってもらう(帰らなければ不退去罪で警察を呼ぶ)という3段階で臨みましょう。弁護士はモンスターと戦うのは仕事ですから遠慮なく頼んでください。また、できれば複数の弁護士がいる事務所が対応の素早さを考えると望ましいと思います。
秘策のポイントは、モンスターの脅しに負けず毅然と対応するってことでした。単純なようですが、なだめようとするとかえって逆効果ですのでご注意を。