自爆営業はパワハラです
ノルマや営業目標の達成のために、従業員が自己負担で勤務先の会社の商品を購入する、「自爆営業」。規制改革推進会議において根絶すべきものとされ、論点の整理が進んでいます。
成績のためとはいえ、必要のない、欲しくもない商品やサービスを購入せざるを得ないとなると、従業員は精神的にも金銭的にも追い込まれます。
ウィキペディアによると、「自爆営業」というワードは郵便局で使われ出したということですが(個人的にも年賀はがきのノルマがあるという話は聞いたことがあります)、なにも郵便局に限った話ではありません。令和5年に内閣府がまとめた調査では、自動車、保険、アパレルショップの衣服、おせちや恵方巻きなどの季節商品などの事例が紹介されています。中には、自己破産にまで至ったという事例もあるようです。
このような「自爆営業」については、パワハラに該当する可能性があります。パワハラは、①優越的な関係を背景とした言動、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの、③労働者の就業環境が害されるもの、の3要素を満たすものをいいますが、達成困難なノルマを課し、未達の場合は自ら商品を購入することを求め、そうでなければ人事上の不利益な処分を行うなどは、パワハラとなる可能性が高いでしょう。現在、「パワハラ防止指針」に、自爆営業がパワハラにあたりうることを明記する方向で議論がなされています。
またそもそも、ノルマ達成のために商品やサービスの購入を強要しているような場合、売買契約が公序良俗に反し無効となる場合があるでしょう。逆に、購入を断った従業員に対して、懲戒処分や解雇などの措置をとったとしても、これらの処分は無効と考えられます。
売上目標を達成するために社員を苦しめているとしたら、本末転倒です。もしこのようなことが自社で行われているのであれば、見直しに着手しましょう。
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