お客様は神様です?
コロナウイルスの影響で、小売店等の売上減少がみられます。
店が空いていても、顧客が無理を言う事例は後を絶ちません。
毅然とした対応を心がけましょう。
前回のメルマガ配信後も、コロナウイルスの広がりは、収まる気配を見せません。
小売店や飲食業などでは、外国人観光客の減少や、外出を控えることなどの影響により、経営状況が著しく悪化しています。
2月末に政府が小中高の一斉休校やイベントの自粛などを打ち出したことにより、3月以降はさらに悪化することは避けられない状況です。
そんな中でも、来店する顧客からの無理な要求、いわゆるカスタマーハラスメントは後を絶ちません。
顧客側もストレスが溜まっているのかもわかりませんが、店側もきちんと対応しないと、従業員を守れませんし、経営自体にも悪影響を与えます。
言いがかりのようなことで執拗に食い下がり慰謝料を要求する人、誠意を見せろと繰り返す人、土下座を要求する人などが典型例です。
三波春夫の「お客様は神様です」という言葉がありますが、全てのお客様が神様ではありません。
また、上記以外にも、店内で大声を出す人、長時間同じことを繰り返して言い続ける人、担当者が答えられない質問を繰り返して説教する人など、絶対隣人としたくないような人が、しばしば見られます。
居合わせた他のお客が、不愉快な気持ちになりますし、買物する気持ちも失せてしまいます。
このパターンは中高年男性に多いので、弊所でも気を付けないといけない世代がいますね(これ以上は言えませんが)。
クレームがあった場合の対応で、一番大切なのは、事実関係をしっかり確認することです。
何が起こっているのかわからないと、対応方針を誤るというのは、全てのトラブルに共通ですが、クレーム対応も同様です。
その際、言った言わないで揉めることがありますので、同意を得て(あるいは同意を得られない場合こっそり)録音しておくのが有効です。
事実確認の結果として、当方に非がある場合は、潔く謝罪することも大切ですが、謝罪が火に油を注ぐような結果を招くこともあります。
交通事故などでぼろぼろの車に傷がついて、新車に買い替えろと言われたら、誰もが理不尽だと思うでしょう。
似たようなことが、クレーマーのような主張にはよくあるのですが、当事者になるとなかなか毅然と対応できないのが難しいところです。
対応にあたる従業員たちでは、かえって問題が複雑化する場合は、早期に弁護士に頼むことにより、現場が落ち着いて業務に集中することができ、生産性が上がるメリットもあります。
また、弁護士が出てくると理不尽な要求は通らないと察して、相手がひっこむ場合もあります。
弁護士への依頼は早期に行うことがポイントなので、判断のタイミングが大切です。