またセクハラ。今度は京都府副知事。
公的立場にある人がハラスメント発言をすると、社会問題化します。
それでも、ハラスメントがなくならないのはなぜでしょう。
今度は京都府副知事がセクハラ発言です。
何度もセクシャルハラスメントなどハラスメントが許されないことは、メルマガで呼びかけてきていることは読者の皆さんもご存じかと思います。特に公的役職や、会社代表者など社会的信用が重視される立場にありながらハラスメントを行うと、マスコミにも取り上げられ社会問題化します。その結果、本人が地位を失ったり、所属する組織にもマイナスの影響が出たりします。新聞やテレビなどのニュースを見ていれば、ハラスメントのリスクは理解できるはずなのに、未だにハラスメントが後を絶つことはありません。
今度は、京都府の副知事がハラスメント発言です。
71歳の京都府副知事(副知事在職10年)は、昨年11月、出張先で初対面の女性に対し、「俺はセクハラの塊みたいなもんだからな」、「また違う男を連れ回してるね」などと発言したそうです。発言内容自体完全にアウトであり、論外なのですが、驚くべきことに男女共同参画の担当副知事でもあったそうです。何重にもアウト過ぎて驚くばかりですが、被害女性が京都府に対して質問状を送付後、当該副知事から被害女性に対して3回直接メールを送っていたことも明らかになっています(この点は、京都府の組織としての危機管理体制の問題点を示していますが、今回は触れません)。
果たして、立場のある人がハラスメントを行うことがなくならないのは、社会の意識が変わっていないのか、発言者の世代(昭和生まれに多い)的な問題なのでしょうか。いずれにせよ、確かなことは、ハラスメントを行うことが暴力と同じく、相手を傷つけるものだということに対する認識が欠けていることにあるのではないかと思います。
はっきり言うと、ある一定の年齢層以上の男性には、平等や人権についての意識が欠けており、ハラスメントについて学んだこともありませんから、あちらこちらでほころびのように問題が発生します。弊所のクライアント企業でも、男女問題の絡まないハラスメントの加害者は、ほぼ中年以上の男性社員が起こしていることが多いです。
問題を解決するためには、意識を変えるしかありません。日ごろの仕事の中で意識の改革を行うことは難しいので、弁護士など第三者によるハラスメント研修などを社内で行い、積極的な意識づけが不可欠であると考えます。
ハラスメントの問題には、少子化など日本社会の構造的問題につながる面があり、ぜひとも皆さんの会社から、改革を進めて頂ければと思います。老若男女問わず活き活きと活躍する会社を目指して頑張りましょう。
以上