デマ投稿でひどいめにあったら
タレントにコロナをうつしたとデマを流された女性が、投稿者を訴えました。
ネット社会では、デマの拡散はあっという間です。
加害者、被害者双方の立場での対応を予め考えておきましょう。
新型コロナウイルス感染症が2類から5類に分類変更され、世の中に平和が戻りつつありますね。流行当初はパニックに陥ったようでしたが、中でもタレントの志村けんさんが感染により急逝されたことは、社会に衝撃を与えました。志村さんが亡くなった後、ネット上で、志村さんがどこでコロナウイルスに感染したのかということが話題になりましたが、中でも大阪の女性が感染させたという名ざしの投稿は、女性が有名人であったこともあり、急速にネット上で拡散しました。しかし、実際にはその女性は、志村けんさんと面識がなく、会ったことがないので感染のさせようがないことが明らかになっています。ネット上の情報は、でたらめなものであり、いわゆるデマであったということです。
気を付けなくてはいけないのは、社員がネット上で違法な書き込み(ツイッターでのリツイートのような行為も含まれます)を行い、所属する会社まで批判の対象となったりすることです。業務に関連する書き込みはもとより、業務に関連しなくても投稿者の所属を調べてネット上でさらに批判する人たちもいるので、会社としてはのんびり構えているわけにはいきません。ネットの利用方法については、繰り返し会社としてもセミナーを行うなどして注意喚起させることが必要な時代になっています。
逆に、社員あるいは会社が被害者になった場合も注意する必要があります。本人が対応すると、言い訳しているなど余計にネット上で悪く言われる(いわゆる炎上)ことがあります。弁護士を代理人に立てて、責任を追及していくことが良いと考えます。ネットでは、匿名性と、相手が目の前にいないという気軽さから、攻撃的になりがちなのですが、逆に責任を追及されることが明らかになると一気に委縮するという特徴があります。そこで、法律の専門家である弁護士名で損害賠償等の責任が発生することを指摘しながら鎮静化を図ることが、問題の迅速な解決には望ましいということになります。
いずれにせよ、ネットと切り離した生活の難しい現代では、今後も同様の問題が生じることは間違いないので、他人事と思わず予め対応を考えておくことが大切です。
以上