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高齢者の金融取引

日本の金融資産の多くは高齢者が保有しています。
認知症、事故等により本人が取引できない場合が増えています。
個人情報保護の観点から、家族も他人ですから、いざという時に備える必要があります。

平均寿命は男女とも80歳を超え、人生100年時代と言われるようになりました。
団塊の世代と言われる人々も後期高齢者に差し掛かろうとしており、いよいよ高齢化が本格化しつつあります。 

高齢化によって、銀行などの金融機関との取引が自由にできない場合も増えてきています。
銀行から入院費や介護費、生活費などを下すことができないなどの実際的な問題が生じる場合も少なくありません。

金融機関は、本人の個人情報保護の観点から本人の同意なく預金が引き出されたりすることを防ぐために、家族といえども、原則として他人と同じ(本人ではない)扱いをし、勝手に取引できないようにしています。

そうすると、いったいどこに預金があるのか、お金をどうやって利用したらよいのかということが切実な問題になってきます。
いつかは、誰にも訪れる老化や病気の問題を考えると、自分たちの財産をどう守り、どう活用するかは、予め考えておく必要があります。

まず、病気になる前に、普通預金に月々の生活費を入れて置き、キャッシュカードの番号は、最も信頼できる人に教えておきましょう(カード自体は自分で銀行に行けなくなるまでは、自分で管理します)。
ここでのポイントは普通預金にたくさんお金を入れないことです。
使う予定のないお金は定期預金にしておくことで、振り込め詐欺の防止にも役立ちます。

また、貸金庫のある方は、通常代理人を選任できますから、予めいざという時のために代理人を選任しておきましょう。
ただし、鍵については本人が保管しておくとよいでしょう。

そして、いざというときに周囲の人が困らないよう、財産の一覧も簡単に作っておくとよいと思います。

これらの作業が全くなされていないと、本人が呆けてしまい、周りが右往左往ということになりかねません。
お金がないということで適切な措置を受けられなかったり、立替をする親族に不満が溜まったりすることもあります。
最後には、預金に気が付かないまま休眠預金になってしまう可能性もあるのです。

繰り返しますが、誰もが必ず通る道が高齢者になることです。
永遠に生きることはできないことを自覚して、まずは皆さんからでも、上記の作業を始めておきましょう(案外口座の管理って忘れたりするのです)。

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