春です、遺言を書きましょう!
コロナウイルスは、家族の大切さを改めて考えさせてくれました
命が有限である以上、自分の財産を誰に繋ぐか考えておく必要があります
法律は家庭の事情を考慮しません。各家庭に合った遺言を作りましょう
春は卒業式や、入学式の季節です。別れや出会いの季節ですね。
大切な家族とも、いつか別れる日が必ずやってきます。だからこそ、人間は素晴らしいのだと、鬼滅の刃の登場人物のセリフにもありますね。
人が死亡すると、その財産は相続ということで引き継がれるのですが、法律は公平性を考えて、相続の割合と相続の順番だけを決めています。もっとも、法律の規定は、それぞれの家庭の事情を考慮できませんし、家族の中が良くない場合も想定していません(笑)。実際には、家庭裁判所での遺産分割事件の件数は年々増加しており、裁判所の待合室は、密な状態になっています。
自分の財産を誰に繋いでいくかということは、人の最後に残された役割です。身近な人たちが揉めたりすることを防ぐためにも、遺言であなたの意思をはっきりと示すことが大切ですね。自分がいることによって保たれていた家族のバランスは、自分が欠けるともろくも崩れ去ってしまいがちです。
そこで、自分の人生を振り返る意味でも、自分の財産を誰に繋ぐか考えるという意味でも、遺言を作成しましょう。作成するために考えることで自分の人生を考えるというプラスもありますよ。
遺言は、全員の方にお願いしたいのですが、特に以下のような方にお願いします。
お子さんのいらっしゃらない方は、配偶者と、多くの場合兄弟姉妹が相続人になります。成人した兄弟姉妹とは疎遠になりがちですし、配偶者から見れば義理の親族なので、お金の話はできればしたくないですよね。
再婚された方も、必ず遺言を書きましょう。前の配偶者との間に子どもがいた場合、疎遠になっていたりすると、どこにいるのかわからないということからスタートになったりします。また、前配偶者と現配偶者は両立しない関係なので、前配偶者の子どもは、現配偶者やその子どもに良く思うこと自体が難しいものがあります。
さらに、法定相続人がいない場合も遺言が必要です。あなたの財産は、最終的には国庫に帰属することになりますが、相続人ではないけど財産を残してあげたい先があれば自由に決めることができます。また、死後の事務をどうするかということも、考えておく必要がありますね。
まだまだ、遺言を書いてほしいケースはあるのですが、紙幅も尽きてきましたので、また改めてご説明したいと思います。