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高齢者は、安く使える???

定年後の再雇用が増えています。
労働者の不足を補う手法として、定年退職者を再雇用することは有効です。
基本給を下げて雇えますが、いくらでもよいわけではありません。

学校を卒業してから、定年退職まで。終身雇用制度の下では、一度正社員になったら定年まで一生安泰でした。サザエさんのお父さんの波平さんのように、定年後は家で和服でのんびりとお茶を飲んでいたものです。ちなみに波平さんは54歳の設定で、定年の一年前(当時は55歳定年が一般的でした)だったそうです。

ところが、人生100年時代となり、若年労働者の減少もあって、経験のある高齢者への需要は高まる一方です。定年は延長され、さらに、定年後の再雇用も普通に行われるようになりました。政府も、高年齢者の雇用確保の安定について法律を定めたり、雇主への補助を行う等、今や国を挙げて高齢者に働くよう求めています(年金が足りないからのような気もしますが)。

仕事が全くなくなると、特に男性の人生は退屈になりがちなので、いくつになっても働くことは良いと思うのですが、問題は、いったいいくらの給料を支払うのかということです。企業にとっては、正社員として支払ってきた給料が高いことも有り、やっと定年になった人に同じように高い給料を払うのでは、定年制度の意味がなくなってしまいます。他方で、働く側から見たら同じ仕事をして給料がこんなに下がるのならやってられないということにもなりかねません。そこに、同一労働同一賃金の問題が絡んでより一層問題がややこしくなっています。

先日、名古屋地方裁判所で、再雇用の基本給が安すぎるという衝撃的な判決がありました。自動車教習所に定年後再雇用された男性2名が嘱託社員として勤務し、技能講習や高齢者教習を担当しました。仕事の内容は、基本的に定年前と同じですね。ところが、定年前の基本給が16万~18万程度だったものが、再雇用されてからは7~8万円に下がったというものです。

名古屋地方裁判所では、基本給について正社員の6割を下回るのは違法として、合計625万円の支払いを命じました。

基本給の下限が6割で設定されることが、裁判所の流れになっていくと、再雇用制度にも影響を与えるものであり、賃金の制度設計について慎重に考慮する必要があります。詳しくは、弁護士などの専門家にご相談くださるようお願いします。

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