今度は体操!パワハラ問題と録音
続々と発覚するスポーツ界のパワハラ問題。今度は体操です。
双方の主張が真っ向から食い違う場合、事実認定はどうなるのでしょうか。
秘密録音は、証拠になるのでしょうか?
まるでワイドショーのネタを各団体持ち回りで提供しているようなスポーツ界のパワハラ問題。
今度は、体操です。
そもそも、パワハラ問題が大きく報道されることによって、イメージの低下は著しいものがあります。会社で言うなら、社内で問題が大きくなることで、社内の雰囲気が悪化するようなものですね。
まずもって、問題が発生すること自体の問題があります。
次に、今回の騒動では、選手側と指導者側の言い分が真っ向から食い違っています。
直接証明する証拠がない場合に、どちらの言い分が正しいとすればよいのでしょうか。
本人同士の言い分が食い違うときには、周囲の第三者の言い分を確認する必要があります。
この場合、騒動に巻き込まれたくない第三者は、証言を拒否することが考えられますので、第三者が巻き込まれないよう、匿名での証言等を工夫する必要が求められます。
名前だけ匿名にしても、証言が具体的であればあるほど、発言者が誰かがわかってしまいがちですので、その点にも十分気を付けてください。
第三者の証言が難しい場合、どちらの言い分が具体的で、ストーリーが迫真性や一貫性を持っているかということになります。
往々にして、パワハラやセクハラなどは行った方が意識していることは少なく、された方が強く意識して記憶しているため、被害者側のストーリーのほうが本当のように聞こえます。
これは加害者とされる方が嘘をついているということではなく、立っている位置によって物の見え方が違っているということなので、判定を行う際には注意が必要です。
さらに、本件では、秘密録音も登場しました。
秘密録音の効力についてはケースバイケースとしか言いようがないのですが、今回のようにパワハラが問題になった後に、あえて録音しても、それまでの行動を隠そうとしているのではないかという疑念がそもそもありますので、あまり効果的ではないと思います(録音内容の一部を聞きましたが、逆に以前はパワハラがあったんじゃないかって印象を受けました(笑))。
パワハラ問題については、加害者とされる側に意識がない場合が多いことも含めて、社内で十分防止体制を整える必要がありますね。