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反則指示はあったのか?日大問題に見る危機対応

日大アメフト部の問題は、対応のまずさもあり大炎上です。
果たして、何がここまで問題を大きくしたのでしょうか。
法律家として、危機管理の観点から私たちが学ぶべきことを考えてみました。

5月に行われた関西学院大学ファイターズ対日本大学フェニックスのアメリカンフットボールの試合でのラフプレーについて、その後の対応が大炎上しています。
内田前監督、井上コーチ、広報担当、学長、(姿を現さない)理事長まで、映画やTVドラマでもこれだけの役者は揃えられないのではと思います。

だからこそ、ワイドショーも連日報道し続けられるのでしょうけど。

さて、今回の事件は大変残念な出来事ですが、通常の会社でもこのような不祥事やトラブルは全く起こる可能性がないとは言えません。
故意のラフプレーでなくても、過失によりラフプレーがあり、大変な事故になることは常に考えられるのです。

 

問題発生後の対応により、大炎上したり、許しを得たりするのですが、対応について大切なことをいくつか指摘しましょう。

まず、第一に速やかな対応です。

今回も、小出しに記者会見などが行われていますが、問題が発生次第、社長をトップとする危機管理のチームを組んで、一貫した、素早い対応が求められます。
弁護士等専門家もチームに加わることが望ましいでしょう。
次に、すぐばれる嘘をつかないことです。
事実は事実として認めましょう。
内田前監督がプレーを見ていなかったとシラを切っていましたが、プレーを見ていた動画が流されて、すっかり発言の信用性が失われました。動かぬ証拠ならぬ動く証拠ですね。
事前に弁護士との打ち合わせが有効です。

そして、誠実な謝罪です。

ふてくされたような態度とか、突っ込みに逆切れするとかはダメですね。
予めどのような発言を行うのか、質疑応答の想定予行演習などを弁護士と行っておいたらよかったですね。

今後も、日大から目が離せませんが、ご自身の所属する組織や関与する組織にも危機管理の仕組みがあるかどうかという点から、チェックをしてみましょう!

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