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そだねーの商標登録

平昌オリンピックで銅メダルを獲得した、カーリング女子チーム「LS北見」。

彼女たちが発する「そだねー」は、一見ピンチのような場面でも、乗り越えられそうに思わせる肯定的な響きがあり、独特のイントネーションのかわいらしさもあって、注目の的となりました。
オリンピック閉幕後、この「そだねー」が意外なところで話題となっています。

3月1日、北海道の有名菓子メーカーの「六花亭製菓」が特許庁に、「そだねー」を商標登録出願をしていたことがわかりました。
LS北見の「もぐもぐタイム」もあわせて話題となっていたために、菓子メーカーが目をつけたのは何ら不思議ではありません。
六花亭製菓は「北海道以外の業者が商標を抑えて自由に使えなくなることを避けるために、申請しました」「商標を独占するつもりはなく」などとコメントを出しました。

しかし、インターネット上では、帯広の会社がなぜ、などと否定的な意見を述べる人も多く、プチ炎上状態となっていました。
たしかに、LS北見の選手が六花亭製菓に所属しているとか、そういう関係があるわけでもないのに、と違和感を覚えた人も多かったのではないかと思います。

しかし数日後、新たな展開がありました。
じつは六花亭製菓よりも2日早く、北見工業大生活協同組合が出願していたことがわかったのです。
LS北見の鈴木夕湖選手が同大学の卒業生であることや、利益はカーリングの振興に役立てたいとコメントしたことなどもあって、六花亭製菓ほどには批判の声は聞かれませんでした。

さて、商標登録は、「先願主義」をとっています。
要は早い者勝ちですので、(他に問題がなければ)北見工業大生活協同組合に商標が認められることになるでしょう。

ただし、「先願主義」といっても、商品または役務が同一または類似している場合のことです。
報道によると、北見工業大生活協同組合の出願の区分は、菓子、服、文具類だそうで、これと同一または類似しているものでなければ、「そだねー」登録の余地はあるということです。

ひるがえって考えると、自社の商品、サービスに名称をつけるときは、その名称が商標登録・出願されていないかを調査するとともに、自ら出願して「おさえておく」必要がないかを検討することが大切です。

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