森友学園問題にみる危機管理
文書がこっそり書き換えられていることが明らかになり、最早泥沼と化している森友学園問題。
安倍内閣最大のピンチにつながっているこの問題は、危機管理という面からみると、会社などの組織の運営に関わる人たちにとって、非常に勉強になります。
まず、組織が大きくなると、どうしても全体にとって一番良いことよりも、どうやったら自分のポジションにとってプラスになるかという事を考えて行動する人が多くなってくるということです。
文書の書き換えも、明確な指示というより、上の意向を勝手に考えて、こうしたら気の利いたことになるだろうという役人の人がどんどん進めていったと思われます。
極めて日本的な出来事です(海外では、そんなことしたらやばいと思って、上から命令があってもやりません)。
対策としては、理念・目的の徹底、行動基準の明確化などが考えられます。しかし、一種の大企業病ですので、常に対応しないといけません。
もう一つは、中途半端にごまかそうとしても結局はばれますねということです。
会社の業績が悪いから粉飾決算を行う、なかったことにして書類を捨てるなどがこれにあたります。
以前粉飾決算がばれて問題になったオリンパスでは、先日、また粉飾が行われているのではと問題になり、社内弁護士が会社を訴えるなど、もうどうしようもない状況になっています。
違法なことが許されない世の中にするため、公益通報者保護法という法律もあり、ごまかしは通じない時代になってきているのです。
不都合なことこそ速やかに報告がされる社内体制が必要です。
自分の姿という事は、自分ではなかなかわかりにくいものです。
第三者によるチェックなども有効な方法の一つとして利用してみてはいかがでしょうか。