破産急増~連帯保証、安易な借入に注意~
破産の件数は、一時減少を続けていたのですが、
2016年に増加に転じ、2017年の個人破産は前年比6.4%の大幅な増加となりました。
その背景と注意点についてお話ししたいと思います。
2017年の個人破産は、6万8791件(最高裁の速報)と前年比6.4%の大幅な増加となりました。
皆さんの周りでは、借り入れの返済で破産を考えている人はいないでしょうか。
破産が増えた背景には、銀行系カードローンの貸し出しの大幅な増加があると考えられています。
消費者金融業者への貸し出し規制がされた一方で、銀行系カードローンには規制が入っていなかったため、手軽に借りられることから、貸出残高がどんどん増えて返済できなくなった人が、破産を選んでいます。
事業でも生活でも同じですが、借り入れの返済がしんどくなったから借り入れをするというのは、破産への一本道です。
最初の借入より条件が悪化しますから、どんどん支払が苦しくなり、自転車操業になってしまいます。
支払がしんどくなったら、リスケ等を含めて早めに専門家に相談することが必要ですね。
そして、周りの人たちも、気が付いたら早めに相談するようアドバイスすることが大切です。
本人はなかなか周りに相談できませんから。
そしてもう一つ、奨学金の返済が問題になっています。
奨学金の返済にあたっては、連帯保証人として親がなっていたりすることがよくあるのですが、社会に出ても返済ができないために本人が自己破産し、連帯保証をしている親までが自己破産する例が増えています。
実際、保証人に面倒をかけられないからと借金で借金を返す状態になって、より一層悲惨な状況になる例が後を絶ちません。
親御さんも、連帯保証の際には自分が返せる範囲か確認し、もしもの時に返せない額の奨学金を借りることであれば、機構の保証(手数料がいりますが、保険に入る気持ちで払う方がよい)を利用しましょう。
奨学金と言っても、借金には違いないのですから。
このように、お金に関するトラブルは、身近なところで起こっています。
どうか、実行前に一度、周りの人の意見を聞いてみるように、周りの人は積極的にアドバイスするようにしましょう。