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相続法が変わろうとしています

債権法改正に比べると世間の注目度は低いように感じますが、相続法制の見直しが進められています。
今年の通常国会に改正法案が提出される見通しです。

平成27年から、法制審議会民法(相続関係)部会において相続法制の見直しが審議されています。

これまでにパブリックコメントの手続を経て議論が重ねられ、 今年1月16日に開かれた部会で、改正要綱案がまとめられました。

今日はこれまで議論されてきた内容から一部を取り上げてご紹介します。

1 配偶者の居住権の保護

被相続人の所有する建物に配偶者が居住していた場合に、引き続き配偶者がその建物に居住することができるよう、居住権という権利を創設することが検討されていました。

居住権として、短期居住権と長期居住権との2種類を創設することとし、それぞれの内容について審議されました。

2 遺産分割に関する見直し

いくつか論点はあるのですが、その中からひとつを挙げると、配偶者に居住用建物等を遺贈または贈与した場合には、民法903条3項の持戻し免除の意思表示がされたものと推定する、というものがあります。

ただし、婚姻期間が20年以上であること、という要件があります。

「持戻し免除の意思表示がされた」ということは、特別受益にならない、ということであり、すなわち、遺産の計算から外れることになります。

贈与税の配偶者控除の特例とも重なる部分があり、わかりやすいのではないかと思います。

ほかにも、預金の仮払いや、一部の遺産分割などが議論されました。

3 遺言制度の見直し

自筆証書遺言の方式を見直すことや、自筆証書遺言を法務局に保管する制度を創設することなどが検討されてきました。

4 遺留分制度に関する見直し

遺留分減殺請求権を改め、遺留分侵害額請求権とすることが議論されてきました。

何が違うのかというと、権利の行使の結果、権利者は金銭債権を取得することになるということです。

現行法のもとでは、遺留分減殺請求がなされた場合、たとえば株式や不動産などで共有状態が生じ、権利関係が複雑になるという問題点があります。
これを回避するための案です。

5 特別寄与料

相続人以外の者が、被相続人の療養看護などで被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をした場合、相続人に対し、特別寄与料の支払いを請求できる、とすることが検討されてきました。

いかがでしょうか。

まだ正式に改正されたわけではありませんが、現行法と大きく変わる部分もあり、改正に向けた動きを注視しておく必要があると思います。

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