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「はれのひ」問題から債権管理を考える

年明け早々から大きなニュースになった「はれのひ」。
被害者の声、社長の所在不明や様々な疑惑が報じられる一方で、被害者への無料着付けや写真撮影の申し出など、支援の輪が広がっているようです。

少し角度を変えて、与信と債権管理の問題として考えてみたいと思います。
晴れやかな新成人の日を祝おうとしたところ、晴着が届かないという大問題を引き起こした「はれのひ」。

社長の行方は、この記事を書いている段階でわかっていません。

一生に一度の成人式を台無しにされ、新成人や家族の皆さんは、どんなに悔しくて辛い思いをしたことでしょう。

中には何年も前から注文をしていた家族もいらっしゃって、本当にどこにこの怒りをぶつけてよいのかということです。

「はれのひ」の問題は、一般の消費者に多数の被害が発生したために、社会問題化しましたが、この問題は、消費者法の問題でもありますが、与信と債権管理の問題と捉えることもできます。

すなわち、「はれのひ」にお金を先に振り込んだ一般の消費者は、「はれのひ」に対して、与信を与えていることになり、その対価である成人式当日の晴着の準備という債務をきちんと行ってもらうように、管理が必要になっているというものです。

しかし、実際には、一人一人の消費者が、企業の信用状況について十分な情報を得ることもできませんし、債権を保全するために担保を取るというようなこともできません。

このため、一般の消費者がお金を振り込んだのに、相手の会社が倒産して、返金すらも受けられないということが繰り返し発生しています。

昨年も、格安旅行大手の「てるみくらぶ」が破産し、たくさんの消費者が旅行に行けなくなるのみならず、ほとんどお金が返ってこないということがありました。

「はれのひ」の場合は、しばらく前から支払が遅れたりなど、倒産の可能性があるとみられるサインがいくつか出ていましたが、なかなか個人でその情報をつかむことは難しいところです。

私たちが消費行動をするときには、

  1. 相場に比べて極端に安いところ、
  2. 派手な宣伝を繰り広げているところ、
  3. 急激に会社が大きくなっているところ、
  4. 申し込みをしつこく勧誘してくるところ

に、申し込みをする場合は気を付けるというくらいしかできませんが、それだけでも、被害に遭わないための最低限の知恵として身につけておく必要があるでしょう。

「はれのひ」については計画倒産の疑いもあり、全容解明が待たれますね。

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