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もし、社長と広末涼子が不倫をしたら?


 広末涼子と有名シェフの不倫は、連日、ニュース等で報道されています。
 不倫は、民事の問題では損害賠償により解決されます。
 不倫によるイメージダウン等でビジネスに影響が出ることも自覚しないといけません。

 女優の広末涼子と、ミシュランで星を取っている有名シェフの不倫は、ワイドショーの域を超えて、関心を呼んでいます。広末夫がテレビのインタビューに答えて弁護士に相談すると述べていたりして、当分は話題の尽きることはないように思われます。

 さて、不倫と一言で言われていますが、配偶者のある人と肉体関係を有するというのが概ね共通の理解であると思われます。法律的に言うと、民法という法律に、離婚原因として挙げられているものの一つに不貞行為というのがあり、いわゆる不倫のことであるという理解をされています。

 不倫については、離婚の原因になると同時に、不倫された配偶者から不倫相手に対する慰謝料の請求対象になります。慰謝料の金額については、結婚期間にもよりますが、概ね100~300万円程度になることが多いです。何千万円も請求したいという方もいらっしゃいますが、不倫による慰謝料では裁判所はそこまで認めてくれません。不倫については、本人の自由だからと慰謝料の対象にならない(離婚原因になるかは別)国や、戦前の日本のように姦通罪で処罰する国まで、法律の規制も様々です。

 当事者間の問題としては以上なのですが、今回のように社会的地位がある人の不倫の場合、業務上の影響が出てくる場合があります。今回も広末側は芸能人のためにメディアに登場することが難しくなり、相手のシェフも企業との提携契約が解除になるなど、業務に影響が出ています。どちらも、億単位の損害が出そうで不倫の影響は甚大です。

 一般の企業では、社長が不倫をしたからと言って、直接業務に影響が出るわけではありません。しかし、例えば今回のように交換日記が流出したり、SNSでのやり取りがネットにさらされたりすると、あの会社は何だということになりかねません。他人を攻撃するときに人間の脳は快を感じるようにできていることもあり、個人のみならず所属組織(会社)まで激しく攻撃されるのがネットの特徴です。近年では新規取引に当たり相手方を検索するというケースも普通になっているので、不倫について検索に引っかかるようだと、取引をやめておこうかなと思わせる効果が十分に考えられます。

 結局、どんなにふらっとなっても、不倫をしないということが一番のリスク管理ということになりますね。何より、配偶者を大切にすることが一番のリスク管理という結論で、今回は締めたいと思います。

以上

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