ITシステム構築の注意点
近年、ITシステム構築に関する契約トラブルが増えています。
思っていたものと違う!
そんな契約トラブルを避けるためには…
オーダーメイドの服を作ったことはありますか?
デザインやサイズについて、服屋さんに希望を伝え、何度もやり取りをしてもなかなかイメージ通りのものが作れなかった経験はないでしょうか。
最近では、どの会社でも顧客管理や社内イントラなどのシステムを構築するようになっています。
これによる業務の効率化のメリットは相当の利益を会社に生み出します。
他方で、システムを構築してもらう側と構築する側の間でのトラブルも増加の一途をたどっています。
スルガ銀行VSIBMの訴訟は、われわれ弁護士から見ても大変興味深いもので、金額的にも数百億円単位のものでした。
このようなトラブルの発生は、主にコミュニケーションがうまく行っていないことによるのですが、オーダーメイドの服を作るのと、理屈としては変わらないものです。
注文者側は、自分の希望をできるだけ具体的に伝え、特に譲れない点については何度も繰り返し伝えること。
受注者は、注文者の業界のことを十分に理解し、注文者の意図を読み取って業務を行うこと。
そして、両社の間では、必ず議事録を作ってお互いの考えていることが食い違ってないか確認すること。
お互いの考えていることがきちんとかみ合っていれば、このようなトラブルの多くは防げるものです。
皆さんのお客様でも、システムに投資を行おうとする場合には、注意を促してくださいね。
多額の投資が無駄とトラブルまみれという残念なことにならないように。