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取壊予定建物付土地売却の注意点(税金面も)

古い建物の経っている土地を売ることはしばしばあります。
取壊し負担の確定や税務処理を誤らないようにすることが必要です。
契約条項で法律面税務面に注意することが必要です。

 自宅や本社など自己使用目的、あるいは販売用に土地を探していると、全くの更地と言うのはあまり見つかりません。市街地では古い家が建っていたりすることがほとんどです。これは、建物の固定資産税が安いことや、取壊費用をわざわざかけるのを嫌がったりすることによるのですが、この場合、いくつかの注意が必要です。

 一番すっきりするのは、売主に建物を取り壊してもらい滅失登記をしてもらったうえで売買することです。買主側にとっては更地を購入するだけなのですっきりした構成です。ただし、売主側が先行して費用負担するのを嫌がって取引が成立しないかもしれません。一つの方法は、売買契約をして手付金を受領して、決済当日までに手付金を使って建物を取り壊すやり方です。手付金の金額や、何らかの理由で手付金を返すことになったときどうするという問題が残ってきますが、無事決済まで進めば買主は更地で土地を購入し、すっきりとしたことになります。

 もう一つの方法は、建物付きの土地として購入して、買主が取り壊す方法です。

 この場合、建物内部の残置動産をしっかり確認し多額の処分費用のものや、買主で処分することが適当ではない神棚等がないか、などの確認が必要になります。また、解体費用についてもしっかりとした業者に見積もっておいてもらう必要があります。買主側にかかる負担は、契約条項にしっかり記載し、売買価格にも反映させないといけないので注意する必要があります。

 また、この場合に気を付けないといけないこととしては、建物の取得価額と取壊費用を、土地の取得原価に算入する必要があります(おおむね1年以内に建物を取り壊すことが前提です、法人税法基本通達7-3-6参照)。ということは、建物の取り壊しにお金を支払ったとしても、経費にはならずに、その土地を売ったときに原価として費用化されるということになります。なお、購入時は建物利用目的であったが、予定変更で取り壊すと解体費用等が経費になります。

 この点、うっかりしていると税務面で大きな違いが出てくることがあるので注意が必要ですね。限られた中で説明するのが難しいのですが、不動産の会計に詳しい税理士に聞くなどして、間違いのないよう契約書の条項も詰めておく必要がありますね。  

 なお、弁護士の中でも、税務について理解している弁護士とそうでない人がいるので、税務面も考慮したアドバイスのもらえる弁護士に相談することが望ましいですね。

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