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職場の大掃除

 年末ということで,仕事納めの日に職場の大掃除を行うという会社や事務所も多いかと思います。大掃除は,新しい年(年神様)を迎える儀式の側面もあり,やらないと落ち着かないという方もいらっしゃるでしょう・・・実は,それだけではなく,法的にも行わないといけないものなのです!

 労働安全衛生規則は,労働者の職場環境,つまり安全と衛生についてさまざまな基準を定めています。その中には,「清潔」に関する項目もあり,
 「日常行う清掃のほか,大掃除を,六月以内ごとに一回,定期に,統一的に行うこと」
と定められています。

 お気づきでしょうか。「六月以内ごとに一回」なので,年1回,仕事納めの日の大掃除だけでは足りないのです。逆に,6月と12月,などという指定もないので,年末に行わなければならないというものでもありません。

 さて,「大掃除」という,わりとざっくりした言葉でまとめられているので,どこまでやればよいのかは微妙なところです。しかし,わざわざ「日常行う清掃のほか」と書かれていることからして,普段は掃除しないようなところにも手をつけましょう,という意味であることは間違いありませんね。

 清掃の義務に関しては,罰則規定もあります。

 年末の慌ただしいときに,大掃除を会社をあげて行うというのは,なかなか難しいことと思いますが,来客や外部の方の目に触れる部分にとどまらず,すっきりして新年を迎えたいものです。

 ちなみに,この労働安全衛生規則では,作業場所の明るさや休憩場所,トイレなどについても定めています。オフィスビルなどに入居する場合は,あまり意識することがない部分かと思いますが,一度チェックしてみてください。

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