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良い弁護士の選び方

 日本経済新聞が今年も弁護士ランキングを発表しました。
 コスパの良い弁護士を選ぶことは難しいものです。話をしてみて感覚の合う弁護士が一番の基準になります。

 弁護士大国であるアメリカでは、弁護士のランキングが売上に直結するので各事務所の責任者はランキングをあげるためにぴりぴりしています。日本国内では、そこまでのことはありませんが、日本経済新聞が企業法務の弁護士ランキングを毎年発表しています。

 先日の発表では、個人としての弁護士ランキング第1位に太田洋弁護士が、頼りになる事務所第1位に長島・大野・常松法律事務所が選ばれたようです。気を付けてもらいたいのは、ランキングの基準が上場企業の法務部へのアンケートを基に決められていることで(さすが日経ですね)、これらの事務所や弁護士は驚くほど費用も掛かるという点です。また、事務所は企業法務向けなので、基本的に個人向けの事件を担当してくれることはありません。

 さて、上場企業以外の皆さんは、どのようにして弁護士を選べばよいのでしょう。同じような専門家である医者の場合、ちょっとしたことは近所のかかりつけクリニックに、大きな病気は紹介状などで大病院へということが一般的でしょう。医者の知り合いがいる方なら、どこの病院が良いか聞いてみることもできるかもしれません。

 弁護士の場合、近所に弁護士がいることはそれほど多くなく、かつ、そこから紹介状を書いてもらえることもなかなかないということがあります。また、ネットで集客している事務所を除き、一見の依頼を受けてくれるところはそう多くはありません。

 そこで、弁護士をどうやって選べばよいのか途方に暮れることになります。

 もっともオーソドックスな方法は、親しい人に紹介してもらうことです。経営者の方なら顧問税理士や社会保険労務士、あるいは生命保険のライフプランナーでしょうか。何かあったときの相談窓口になってくれる方にお願いする方法があります。後にも述べますが、紹介してくれる方は自分と価値観の合う方、話しやすい方なので、紹介してくれる弁護士もまた話しやすい方であることが多いのです。

 次に、紹介してもらった弁護士と一度話してみましょう。話したとき、面倒くさそうにされたり、言っていることがわからなかったり、不安を与えるような弁護士は止めておきましょう。きっと後でトラブルになります。気持ちよくお別れできるように相談料は払っておいてください(紹介者の顔を立てることができます)。できれば何人かの弁護士と話して、一番話しやすい弁護士を最終的は選ぶことが弁護士選び成功の秘訣です。多少の高い安いで弁護士を選ぶのは失敗のもと(安く引き受けるのは暇、つまり人気がない弁護士です)なのでご注意を。

以上

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