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Web裁判、進化。

 3月1日より改正民事訴訟法が施行され、口頭弁論期日もWeb会議の方法で開くことができるようになりました。

 裁判所では、2020年から順次、Web会議による裁判手続が導入されてきました。当初は当事者双方がWeb会議を利用する場合、「書面による準備手続」のみが可能でしたが、昨年3月からは、弁論準備手続や和解期日でも当事者双方がWeb会議を利用できるようになりました。
 そして、今年3月1日からは、口頭弁論期日もWeb会議の方法で口頭弁論期日に参加することができるようになりました。口頭弁論期日は公開の法廷で行われますので、一般の傍聴人もいる中、当事者(代理人含む)が出廷しないのは、やや奇異な感じがしますが、これも慣れの問題でしょう。

 さて、このような裁判手続のWeb化、弁護士の話題でしょ?あまりピンとこないなあ・・・と思われるかもしれません。たしかに、数年前までは裁判所と事務所の往復に相当な時間を費やしていたのが、会議室に移動するだけで裁判期日に出頭できるようになり、多くの弁護士の生活を激変させたことは間違いなく、弁護士が大きな恩恵を受けているとは思います(大抵の裁判所は駅から少し離れたところにあるので、貴重な歩く機会が減ったともいえます)。

 しかしクライアントの方にも無関係ではありません。弁護士が移動に時間をとられなくなった分、期日調整がスムーズになったというのもまた事実です。そうすると、訴訟の終了までにかかる期間も、いくぶん短縮されているのではないかと思われますし、ここが法改正の本来の狙いであるともいえます。移動にかかる費用は、何らかの形でクライアントの方にご負担いただくことが多いでしょうから、そのご負担の削減にもつながります。

 更にいえば、契約書締結の交渉において、紛争になった場合を見据えて管轄裁判所をどう定めるのかということも一つの重要ポイントと言われてきましたが、このように裁判所に出頭しなければならない場面が減ってきた近年、その重要度は下がっているなと感じます。

 とはいえ、いくら通信技術が発達してきたといっても、Web会議で伝わる情報には限界があります。証人尋問の際など、出廷した方がよい期日もありますので、上手く使い分けていきたいと思います。

以上

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